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b要素i要素u要素:HTML Living Standard各要素別メモ

概要

カテゴリー
配置できる場所
内容モデル
属性
HTML構文におけるタグの省略
  • 省略不可。
WAI-ARIA
  • すべてのroleが指定可能。
視覚系ブラウザデフォルトとして期待されるCSS

  b {font-weight: bolder;}
  i {font-style: italic;}
  u {text-decoration: underline;}
  
意味・用法

b要素は、実用的な目的のために注意を引くテキストの範囲を表す。例:文章の概要部分でのキーワード、レビューでの製品名、対話的なテキスト駆動型ソフトウェアでの使用可能語、記事リード。

i要素は、周辺の文章とは質が異なるテキストの範囲を表す。例:代替音声(内心のモノローグなど)、気持ち、分類学上の名称、専門用語、他言語の慣用句、翻字、思考、西洋の文章で船名。

u要素は、明示的な非言語的注釈を付された明瞭に発音できないテキストの範囲を表す。例:綴り間違い、中国語の文章における固有名詞。

W3C : HTML5.3u要素は、非言語的注釈を付されたテキストの範囲を表すとされていた。

私見・補足

著者の・想定読者の・学術的な・技術的な・文学的な・言語的な…etc…文化圏における印刷慣例において、特殊なスタイルによって他と区別すべき意味合いをもつ部分をマークアップする。

HTML Living Standardの策定過程の途中で、印刷慣例にのっとる旨の記載は削除されているが、趣旨は変わらないと思われる。

印刷慣例上、b要素は太字、i要素はイタリック、u要素はアンダーラインによって他の部分と区別するのが基本。一般的な視覚系ブラウザでのデフォルトスタイルもそのとおりになってるが、使用言語等の都合で具合が悪ければスタイルシートで上書き調整する。

見た目目的だけの使用は不可。

u要素が非言語的注釈(言葉で説明せずにアンダーラインを引くことで黙示的に綴り間違いであることや固有名詞であることなどを示す)なのに対して、ruby要素は言語的注釈(ルビによって言葉で注釈を付す)である。

u要素には、該当部分には正しい読み方がないこと(間違った綴り自体の正しい読み方なるものがあったとしても、無意味な場合が多いだろう)や正しい読み方を容易には判別できないこと(中国語の有名でない固有名詞については辞書データも少ないだろう)を、ウェブページ読上げソフトウェアに伝える意図もあるかもしれない。

ある文化圏では他の部分と区別するだけの意味合いがある部分でも、別の文化圏ではそうではないということは、普通にありうる。よって、著者自身・想定読者・テーマ・使用言語などが属さない文化圏の印刷慣例を無理に使用することはない。例えば、欧米圏では船の名前をイタリックで区別する印刷慣例があるが、日本語圏ではそんな印刷慣例はないから、日本人が日本人向けに日本語で書いた単なる日記文の中の日本語の船名をi要素マークアップする必要なんかない。

他と区別される意味合いを示すため、class属性にそれらしい属性値を入れるか、title属性に説明文を入れるかするのもありだろう。

u要素のアンダーラインスタイルは、ハイパーリンクの一般的なスタイルと類似しているので、両者の区別が不明瞭にならないように文字色などに留意すること(綴り間違いについてはメジャーなワープロソフトウェアの表示に従ってアンダーラインを赤の波線にするといったスタイルシートの調整もありだろう)。

他の部分と区別されるべき意味合いがあるからといって、そのために新しい要素を無限に創出しつづけるわけにもいかないので、旧来の物理要素印刷慣例にのっとった使用例が多い要素については、準汎用的な論理要素に定義変更して使用することにしたという経緯があるようだ。

i要素u要素が適切である場合は、b要素を用いてはならない。

意味的に他に適切な要素がある場合は、それを使用すること。small要素cite要素q要素dfn要素abbr要素var要素samp要素kbd要素h1-h6要素など。

また、強調の意はem要素、重要性・深刻性・緊迫性の意はstrong要素、参照等の文脈の中で注目を引くべきところとなった部分にはmark要素がそれぞれ適切なので、それらを使用すること。

表示確認

ソース1:専門用語にi要素

  この工事では、<i>Stripe工法</i>が用いられる。
  
表示結果1
この工事では、Stripe工法が用いられる。
ソース2:強調する意図はないけれども注目すべき文字列に対してb要素

  この場合、その値の文字列は<b>xml</b>で始まってはならない。
  
表示結果2
この場合、その値の文字列はxmlで始まってはならない。
ソース3:誤字部分にu要素

  Aさんは、その著書中において、<q>文章を書く場合は<u>五字奪字</u>に注意しなければならない</q>と書いている。
  
表示結果3
Aさんは、その著書中において、文章を書く場合は五字奪字に注意しなければならないと書いている。